会社概要採用情報
021-5238-0701
ログイン

第80期 中国の高速鉄道(新幹線)について

所属分類: 中国基礎知識 更新日:2022.01.04

執筆者:利墨(上海)商务信息咨询有限公司  倉田 瑞穂

日本の25倍の面積を持つ中国で都市間を移動するのは時間がかかります。その中で存在感を増しているのが高速鉄道(新幹線)です。

筆者も飛行機を使うほどではない旅行や出張時には高速鉄道(新幹線)をよく利用します。

車内のクオリティやサービスを心配する方もいらっしゃると思いますが、「お弁当、飲み物などの車内販売あり」、「席のグレードは3種類あり」と、日本と遜色ありません。

技術の発展が目覚ましい中国での高速鉄道(新幹線)の歴史と内容(数値面から) ご紹介いたします。

建設経緯

年号 内容
1978年 当時の中国国家主席の鄧小平氏が訪日時に新幹線を体験
※上記が「高速鉄路」について最初に中国で知られたことと言われている
1980年代 中国での正月帰省ラッシュ「春運」等で鉄路不足の問題が噴出
・「春運」に関するコラム
https://www.rismon.com.cn/column/69_j.html
1990年 高速鉄道の開発、実験をスタート
2004年 高速鉄道の建設をスタート
2008年 中国初の高速鉄道:京津城际铁路(350km/h)が運航開始

参考:国家鉄路局 http://www.nra.gov.cn/ztzl/hyjc/gstl_/zggstL/gh/201602/t20160216_21068.shtml

中国過去5年の高速鉄道の距離

過去5年でそれまでの2倍(3.8万km)の高速鉄道を建設 中国にとって高速鉄道の建設の重要性が分かります。

どのぐらい費用がかかり、どのぐらい設けているのか

・費用

高速鉄道の列車(1両編成):約1.7億元(約30.6億円)

※日本の新幹線は1両編成で約40億

鉄道(1km):約1億元(約18億円)

・売上

2020年の国家鉄路(高速鉄道+通常列車)の売り上げ:約1.13万億元(約20.34兆円)

参考 国铁集团:2020年完成经营总收入:https://www.jiemian.com/article/5493888.html

どのぐらい利用されているのか

直近はコロナウィルスの影響で大幅に減少しているが、それまでは順調に利用者が伸びていた。

全国鉄路(一般鉄道と高速鉄道)の年間利用者数 ※国家鉄路局のデータ

利用区間TOP3(一日の列車の運行回数)
順位 区間 回数
1 上海⇔南京 230回
2 广州⇔深圳 208回
3 上海⇔杭州 記載なし

※日本は東海道新幹線(東京-新大阪間)151本、東京方面の上りが157本の計308本(平日)

どのぐらい便利なのか

飛行機ほどではないが、通常の電車よりは大幅に早い。日本と比較しても遜色ない

・上海→北京(約1084.86km)

高速鉄路:約5時間 飛行機:約2時間 電車:約15時間

・北京→重慶(約1752.1km)

高速鉄路:約11時間 飛行機:約3時間 電車:約20時間

※日本では東京→大阪で約500Km(新幹線で約2時間30分)

今後の計画

2035年までに高速鉄路7万㎞が目標(現時点の高速鉄路が3.8万km)

また、人口50万以上の都市間すべてを高速鉄道で繋げる計画

※現在は人口100万以上の都市間がつながっている

中国の高速鉄道(新幹線)の歴史と内容(数値面から)についてはいかがでしたか。

今後もますます発展するであろう中国の高速鉄道(新幹線)を引き続きウォッチしていきたいと思います。

※ 掲載しているブランド名やロゴは各社が所有する商標または登録商標です。

※ この情報の著作権は、執筆者にあります。

※ この情報の全部または一部の引用・転載・転送はご遠慮ください。

おすすめのコラム

おすすめのコラムColumn

第76期 東京オリンピックでも大活躍!中国スポーツのエリート教育について

コラムをみる

第73期 何が決まる?全人代が中国で重要なワケ

コラムをみる

利墨サービスLimo Service

中国の
与信管理をサポート

貴社の中国企業との与信判断を徹底的にサポート。

詳細ページへ

低価格の
情報共有ツール

中小規模の中国現地日系企業をシステムの力で「組織力」を強化する!

詳細ページへ

「日本の学び」を
現地スタッフに

中国現地社員教育の課題をリスクモンスターチャイナが解決。

詳細ページへ